制服風の衣装

現在の大人数アイドルグループの衣装として、制服風の衣装は今やスタンダードなものになっています。
アイドルの衣装を多くの人がアイコン的に認識するようになり、衣装ブームの先駆けとなったのはAKB48がはじまりでしょう。
当時、制服をベースにした赤いチェックが印象的な衣装は、真似したくなるダンスと共に人気を博しました。

制服風の衣装がもらす効果として考えられるのは、中学生、高校生のメンバーが中心のグループにおいてその魅力をさらにアップさせることでしょう。
制服衣装は、10代の女の子の可愛らしさや清楚さを際立たせて、特に男性ファンの心をくすぐる要素は大きいと思います。
また、女性のファンにはアニメなどの2次元世界に出てくるような可愛い制服が好きな人も増えていて、リアルな可愛い女の子が可愛い制服を着ている姿を見るのが好き、という人も多いと思います。
それから、アイドルをより身近な存在に見せるという効果もあります。

アイドルグループの制服風の衣装が始まったのは、大人数グループの先駆け的な存在で
1985年にデビューしたおニャン子クラブ からのようです。
おニャン子クラブがレギュラー出演していたテレビ番組の「夕やけニャンニャン」は、女子高生の放課後のわちゃわちゃ感が魅力で、デビュー曲の「セーラー服を脱がさないで」をはじめとして、楽曲も女子高生たちの日常を描いたものが多かったです。

制服を本格的に歌衣装に取り入れたのは、アイドル冬の時代の最中、1992年に結成された「制服向上委員会」でした。
その名の通り、制服を可愛く向上させることを目標に「清く正しく美しく」を活動スローガンとし、翌年93年にデビューしました。
ライブをはじめ活動にあたっての衣装は制服で、当時はとても斬新でした。
スカート丈や着こなしは清楚で、ステージ衣装というよりも、本当の学校制服にしてもおかしくないような、制服姿で活動しているのが特徴でした。

現在も制服風の衣装で活躍しているアイドルグループは数多く存在しています。
華やかな制服風衣装から、清楚な雰囲気なもの、アニメ的なもの、そしてリアルな制服に近いものまで、各グループの個性を象徴した衣装が多く生まれています。
アイドルにとって、衣装とは単に身に纏うものという役割を超えて、衣装を着ることでアイドルになれる、という程に、とても重要なものです。
それぞれ様々な想いがこもった衣装は今後もアイドルシーンを盛り上げてくれると思います。