一昔前のアイドルは抜群の歌唱力を持っていたり、類まれな才能のあるスター性を持っていました。
テレビの中の人という感覚で、到底会えない遠い存在でした。
それが今では、アイドルに気軽に会える時代になり、手の届かない存在から手の届く存在に変わりました。
スター性よりも、親近感のある身近な存在で、その成長過程が注目される傾向が高くなっています。
日本のアイドルは、成長を楽しむコンテンツだともいわれています。
アイドルの仕事は、楽曲を歌うこと、楽曲の世界観をダンスで表現すること、が一番の活動です。
そういった歌やダンスというパフォーマンスに加えて、雑誌などでのモデルの仕事や、バラエティー番組でのトークまで多岐にわたります。
女性アイドルのほとんどの子は、10代のうちからアイドルとしてデビューします。
中学生、高校生くらいのまだ幼さを感じるような状態で、デビューしたての頃は初々しいかった子たちも、活動を続けるうちに努力を重ね成長していきます。
アイドルとして魅力ある存在でいるために、その陰には努力があります。
日頃の歌やダンスの練習はもちろん、魅せ方を勉強したりトークを研究したりと、ステージに立っていない時も努力をする必要があります。
アイドルの場合は、頑張っている姿を見せる、見てもらうというものも一つの表現方法としてあるように思えます。
アイドルは、必ずしも歌が上手かったり、ダンスが上手かったりするわけではありません。
プロのシンガーやダンサーには敵いません。
しかし、アイドルの場合はむしろ未完成な方がよいとされているのです。
歌やダンスのパフォーマンスを超えた別の部分、等身大の成長を見ることができるところに現代のアイドルの面白みはあります。
アイドルとして何事にも全力でぶつかって行く努力の姿、成長過程を見てもらうことは、また応援したい、応援し続けたいという気持ちにつながるのかもしれません。
ファンの中には、まだ売れる前の方が応援のし甲斐があると考える人もいるようで、ファンに応援してもらい、その成長過程を見守ってもらう、というのも現代のアイドルの一つの形です。
アイドルの成長していく姿というのは、見てくれる人に元気や勇気、希望や癒しを与えることもできるし、色んな感情を揺さぶることができます。
その姿を見て、憧れてアイドルになる人もいます。
果敢にチャレンジし、がむしゃらに頑張る姿、少しでも上手くなろうと努力する姿に、人は心打たれるのではないでしょうか。